家族信託とは、自分の財産の管理や処分についての権限を子供などに与えることですが、看取った時点で契約が終了します。そして、その後の債務・諸費用の支払いや未収債権の取りまとめなどは清算受託者が行います。主な仕事は信託業務の清算と、余った信託財産を承継者として指定された帰属権利者に引渡すことです。一般的に清算受託者には、契約終了時の受託者がそのまま引き継ぎますが、弁護士・司法書士・行政書士などが就任することもあります。これは余った財産の分配や寄付などが生じた場合、専門的な知識や煩わしい手続きが必要となるからです。分配に関する後々の争いを避けるためだけでなく、実行性を高める意味でも、専門的な知識を持つ客観的な第三者による処理が適切であるといえます。